鹿児島県内を車で走っていると、あちこちで見かける赤いロゴの看板「タイヨー」。
県外から来た人は「なんだろう?」と思うかもしれませんが、鹿児島県民にとっては幼い頃から通い慣れた、生活に欠かせない存在です。
今回はそんな鹿児島発のご当地スーパー「タイヨー」について、その歴史や店舗展開、最近の取り組みまで詳しく紹介します。
タイヨーってどんなスーパー?

タイヨーは1960年(昭和35年)創業、鹿児島市南栄に本社を置く鹿児島県発祥のスーパーマーケットチェーンです。
現在では鹿児島県だけでなく宮崎県にも進出し、両県合わせて90店舗以上を展開する、地場では圧倒的な存在感を誇る小売企業です。
「タイヨーは鹿児島で知らない人はいない」と言われるほど、地域に根ざした経営を続けており、単なる買い物の場所という以上に、地域の暮らしを支えるインフラのような役割を担っています。
始まりは天文館の小さな商店だった――1号店のストーリー
タイヨーのルーツをたどると、1960年11月、鹿児島市の繁華街・天文館公園近くにあった「清川商店」を「スーパー大洋」として開業したことに行き着きます。この開業日が、タイヨーの創業日とされています。
この1号店は、現在の「タイヨー銀座店」(鹿児島市千日町)として今も営業が続いています。1976年には3階建てへと改装され、1・2階を売り場、3階を総菜づくりなどの作業場として使うスタイルで長年親しまれてきました。
そして2024年、老朽化や高齢のお客様への配慮、従業員の作業効率向上を目的に、銀座店は全面建て替えを実施。隣接する土地を購入して売り場面積を従来の1.3倍に拡大し、上下移動のない平屋・ワンフロアの構造へと生まれ変わりました。
売れ筋の冷凍食品売り場は従来の3倍に拡大され、力を入れている総菜コーナーも好評とのこと。
リニューアル後に来店した地元の主婦の方が「昔から天文館に用事があると寄っていた。商品が見やすく、来る頻度が増えそう」と話していたというエピソードもあり、創業から60年以上を経てもなお、地域に愛され続けている様子がうかがえます。
創業の地で、今も変わらず地域の「食のインフラ」であり続けているというのは、タイヨーらしさを象徴するエピソードと言えるでしょう。
知って得する!タイヨーの店舗ブランドと店舗数
タイヨーは単一のブランドだけでなく、目的に応じて選べる複数の店舗ブランドを展開しています。おおよその店舗数は以下の通りです(データの集計時点によって多少変動する可能性があります)。
- タイヨー(本業態):約74店
- サンキュー(住関連商品を中心に扱うディスカウント業態):約10店
- 酒の専門店ベリーマッチ(酒類専門店):約9店
- Discountタイヨー(お得さを重視したディスカウント業態):約4店
- グラード(高品質志向の業態):約2店
- ONLY ONE(高品質志向の業態):約1店
これらを合わせると、鹿児島・宮崎両県で90店舗以上というボリュームになります。
普段使いの「タイヨー」から、住まいまわりの買い物に便利な「サンキュー」、お酒好きにはたまらない「ベリーマッチ」まで、ライフスタイルに合わせて使い分けられるのも魅力の一つです。
タイヨーならではのこだわりポイント
タイヨーが長年支持され続けている理由の一つが、生鮮食品への強いこだわりです。かつては自社で鮮魚トレーニングスクールを開校するなど、鮮魚の目利きや調理技術の向上に力を入れてきました。
また、農業生産法人を設立して地元産の農産物を積極的に取り扱うなど、「産地と食卓を結ぶ」ことを意識した取り組みも行っています。
店頭には黒豚やさつま揚げといった鹿児島らしい商品、地元ならではの惣菜が並び、県外から訪れた人にとっても鹿児島の食文化を垣間見られる場所になっています。
鹿児島県民なら口ずさめる?「タイヨーの歌」とマスコット「サン丸くん」
タイヨーを語るうえで欠かせないのが、1976年に制定されたCMソング「タイヨーの歌」「タイヨー家族の歌」です。
ひたすら店名を連呼するような親しみやすいメロディーで、鹿児島・宮崎で育った世代にとっては、店内やCMで流れるたびに口ずさみたくなる、いわば”刷り込み”のような存在。今でも公式サイトから音源をダウンロードできるほど、大切にされている一曲です。
鹿児島県出身の女優・上白石萌歌さんがテレビ番組で地元スーパーとしてタイヨーを紹介し、この「タイヨーの歌」を披露したこともあり、鹿児島県民にとっての”あるある”ソングとして話題になりました。
また、タイヨーのポイントカードやキャッシュレス決済サービスでおなじみのマスコットキャラクターが「サン丸くん」です。
長年親しまれてきたポイントカード「サン丸くんカード」の名前にもなっており、現在はチャージ機能付きのカードや「タイヨーPay」にもその名前が受け継がれています。
地味ながらも、長くタイヨーの顔として親しまれてきたキャラクターです。

お楽しみは毎週火・水曜日!名物「百均市」
タイヨーを語るうえで見逃せないのが、毎週火曜日・水曜日に開催される名物企画「百均市(ひゃっきんいち)」です。
日用品や食品など幅広いジャンルの商品が100円・200円・300円均一で販売されるとあって、県外から鹿児島を訪れた人がこの噂を聞きつけ、「鹿児島に行くなら火曜か水曜にタイヨーへ」と話題にするほどの人気企画です。
普段使いのスーパーでありながら、こうした定期セールで地元の人にも観光客にも愛されているのが、タイヨーらしいところと言えるでしょう。
百均一のテーマソング?も県民にはお馴染みのメロディ。
なお、店舗によっては2階などに「セリア」や「ワッツ」といった100円ショップがテナントとして入っている店舗も多く、食品の買い出しのついでに日用雑貨もまとめて揃えられる便利さも魅力の一つです。
便利でお得な最新サービス
創業から65年を超える老舗スーパーですが、サービス面でのアップデートにも積極的です。
- タイヨーアプリ:2025年にスタートし、お得な情報やポイントをスマホで管理できるように
- タイヨーPay:チャージ機能付きの「サン丸くんカード」も発行され、キャッシュレス決済に対応
- ネット通販:楽天市場店を2015年から運営しているのに加え、2025年からはAmazonへの出品も開始。店舗が近くになくても、人気商品を手軽に購入できるようになりました
- タイヨーのAmazonページはこちら
- タイヨー楽天市場店はこちら
長年愛されてきた「地域密着」の姿勢を守りながら、時代に合わせてデジタル対応を進めている点も、タイヨーの特徴と言えるでしょう。
最近の動き:エリア拡大中

2025年12月には、鹿児島県出水市を中心に店舗を展開する「スーパーよしだ」と資本業務提携を締結したことが発表されました。
タイヨーグループは創業以来65年にわたり鹿児島県・宮崎県でスーパーマーケットを展開してきましたが、今回の提携により、出水エリアでの存在感をさらに強めることになります。
少子高齢化が進み、業界内の競争が激しさを増す中、地場資本のスーパーとしてどのように地域を支え続けていくのか、今後の展開にも注目です。
まとめ
タイヨーは、1960年に天文館の小さな商店からスタートし、65年以上にわたって鹿児島県民の暮らしを支えてきた地元スーパーです。
複数のブランド展開による使い分けのしやすさ、生鮮食品へのこだわり、そして時代に合わせたデジタル対応やエリア拡大など、老舗でありながら常に進化を続けている点が魅力です。
鹿児島を訪れる機会があれば、ぜひ一度タイヨーの店舗に立ち寄ってみてください。地元の食文化や暮らしの空気を、きっと肌で感じられるはずです。
鹿児島のご当地スーパーまとめ記事はこちら↓


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